M365 Copilotで年間12億円の効果 — 住友商事の成功に学ぶ3つのポイント
使い方・Tips 2026年02月27日
#AI #Microsoft #Copilot #DX #住友商事

M365 Copilotで年間12億円の効果 — 住友商事の成功に学ぶ3つのポイント

「AI導入したけど、結局使われてない」。
そんな話、周りでよく聞く。
でも住友商事は、9,000人規模の導入で年間12億円の効果を叩き出している。
しかも運営はたった2人。何が違うのか。

ニュース(事実)

住友商事がMicrosoft 365 Copilotをグループ全体の約9,000人に導入し、年間約12億円の業務効率化効果を実現していることが明らかになった。
IT部門の責任者2名が統括し、「Copilot Champion」制度やMicrosoft Viva Engageによるコミュニティサポートで運営。
1ユーザーあたり年間約9.5時間の業務時間削減を達成している。

住友商事のM365 Copilot導入

これはつまり「大規模AI導入は、仕組みさえ作れば少人数で回せる」という証明だ。

3行まとめ

  • 本質: AI導入の成否は「ツールの性能」より「浸透の仕組み」で決まる
  • 構造: Champion制度+コミュニティ形式で、トップダウンではなくボトムアップの活用を促進
  • これから: 「コスト削減」ではなく「創造性向上」を目標にしたことが、結果的にROIを生んだ

初心者向け:まずここだけ読めばOK
今日のゴール → AI導入を成功させる3つのポイントを知ること。
最初の一歩 → 「成功の3つのポイント」セクションだけ読めばOK。
後回しでいい話 → Copilot Dashboardの算出方法。


詳細

1. なぜ住友商事は成功したのか — 3つのポイント

ポイント1: 「コスト削減」を目標にしなかった

多くの企業がAI導入の目的を「コスト削減」に設定する。
しかし住友商事は「創造性の向上」と「ポテンシャルの最大化」を掲げた。
コスト削減が目標だと「AIがミスした=失敗」になりがちだが、創造性向上なら「AIに下書きを作らせて、人間が磨く」でも成功になる。
結果的に、この目標設定が年間12億円の効果につながった。

ポイント2: 「全社一斉」ではなく「段階的」に広げた

最初は限定部門で試行し、成功事例を作ってから全社展開。
セミナーを複数回開催し、具体的な利用シーンを実演して見せた。
「こう使えば便利」を体感してもらう導線が、自発的な活用を生んでいる。

ポイント3: 「ヘルプデスク」ではなく「コミュニティ」で支える

Copilot専用のヘルプデスクは設けず、Microsoft Viva Engageでコミュニティ形式のサポートを構築。
「Copilot Champion」と呼ばれる各部門のサポーター社員が、現場レベルでの活用促進を担う。
つまり「困ったらIT部門に聞く」ではなく「隣の席のChampionに聞く」仕組み。
この距離感が、日常的な活用の定着につながっている。

2. 具体的にどう使われているか

活用シーン 内容
会議の議事録 Teams会議のスレッドをCopilotが自動要約
メール対応 Outlookでメール原稿を自動生成
情報整理 複数メールの内容を統合・整理
提案資料作成 新規提案のたたき台をCopilotが生成

3. 正直な課題も

AI回答の信頼性にはまだ課題がある。
「使えない」と感じるユーザーも一定数存在する。
特に1時間の会議の議事録精度はまだ完璧ではない。
エージェント機能の全面導入にも検証が必要とされている。

4. 自分に取り入れるなら

会社員 → まず「1日30分の定型作業」をCopilotに任せてみる。メール返信や会議メモから始めるのが低リスク。
経営者・管理職 → 「コスト削減」ではなく「社員の時間を何に使わせたいか」から逆算して目標を設定する。
副業・フリーランス → 1人で使う場合も、「Copilotに下書き→自分で仕上げ」のワークフローを固めると効果が出やすい。

5. ROIの考え方

Copilot Dashboardでは「1アクション=6分の削減」として効果を算出。
9,000人×年間9.5時間の削減で、全社合計で年間約12億円の効果という試算になっている。
ライセンス費用との比較で見ても、十分な投資対効果が出ている。

今日の1アクション

明日から1週間、自分の「繰り返しやっている作業」を記録してみてほしい。
メール返信、会議メモ、資料の下書き——どれが一番時間を食っているか。
それが見えたら、最初にCopilotに任せるべき作業もはっきりする。

出典

画像の引用


筆者コメント

M365 Copilotの記事って意外と少なくて、しかも「成功事例」となるとさらにレア。
住友商事の事例で一番刺さったのは「コスト削減を目標にしなかった」という部分。
AI導入で「使われない」問題が起きるのって、だいたい「コスト削減のために使え」と言われてモチベーションが上がらないケースなんですよね。
「創造性を上げるために使おう」の方が、現場は動く。