Google「Gemini 3.1 Pro」発表 — 推論能力が大幅向上、価格据え置きで使える場所も拡大
新機能・リリース 2026年02月22日
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Google「Gemini 3.1 Pro」発表 — 推論能力が大幅向上、価格据え置きで使える場所も拡大

Googleが2月19日、新AIモデル「Gemini 3.1 Pro」のプレビュー版を公開した。
ARC-AGI-2ベンチマーク(AIの汎用的な論理推論力を測る指標)で77.1%を達成し、「単純な答えでは足りない複雑なタスク」に強いモデルとして登場。
Geminiアプリ・Vertex AI・GitHub Copilotなど幅広いプラットフォームで利用可能になった。

Gemini 3.1 Pro
画像: Google公式ブログより

概要

Gemini 3.1 Proは、Googleの最新AIモデルシリーズ「Gemini 3.1」の最初のモデル。
複雑な推論・データ分析・長文処理に特化しており、100万トークンのコンテキストウィンドウ(一度に読み込める情報量)を維持。
GeminiアプリではGoogle AI Pro/Ultra向けに順次ロールアウト中。

詳細

1. 何が変わったのか — 「考える力」の大幅な向上

Gemini 3.1 Proの最大の特徴は推論能力の向上。
ARC-AGI-2で77.1%というスコアは、「まったく見たことのない新しい論理パターンを解く力」を示すもの。
単に知識を引き出すのではなく、初見の問題に対して筋道立てて考える能力が強化された。

Gemini 3.1 Pro ベンチマーク比較
画像: Google公式ブログより — 各ベンチマークにおけるGemini 3.1 Proのスコア比較

ARC-AGI-2 ベンチマーク比較(Google DeepMind公式データ)

モデル ARC-AGI-2 スコア
Gemini 3.1 Pro 77.1%
Opus 4.6(Anthropic) 68.8%
Sonnet 4.6(Anthropic) 58.3%
GPT-5.2(OpenAI) 52.9%
Gemini 3 Pro(前世代) 31.1%

出典: Google DeepMind — Gemini

前世代の Gemini 3 Pro(31.1%)から2倍以上のスコア向上。Anthropic Opus 4.6(68.8%)やOpenAI GPT-5.2(52.9%)をも上回り、推論特化モデルを除けば最高水準のスコアを記録している。

具体的には、データの分析・要約、複数の情報源を横断した比較、複雑なトピックの段階的な説明などが得意領域。
「この四半期の売上データを分析して、傾向と改善案をまとめて」のような実務的な指示にも、より的確に応答する。

2. 価格据え置き — 同じコストでより高性能に

API利用者が注目したいのは価格設定。
Gemini API公式料金ページによると、前世代と同じ水準で提供される。

Gemini 3.1 Pro API料金(100万トークンあたり)

入力(≤200Kトークン) 入力(>200Kトークン) 出力(≤200K) 出力(>200K)
標準 $2.00 $4.00 $12.00 $18.00
バッチ $1.00 $2.00 $6.00 $9.00

出典: Google AI for Developers — Pricing

これは開発者やビジネスユーザーにとって、「モデルを切り替えるだけで精度が上がる」ことを意味する。
既存のGemini 3 Proを使っているプロジェクトなら、モデル名を変更するだけでアップグレードできる。

3. どこで使えるか — Geminiアプリからプロ向けツールまで

利用可能なプラットフォームは幅広い。

  • Geminiアプリ: Google AI Pro/Ultraプランのユーザーに優先的にロールアウト中
  • NotebookLM: Pro/Ultraユーザー限定で利用可能
  • Vertex AI: エンタープライズ向けのAPI経由で利用可能
  • Gemini CLI: コマンドラインからの直接利用に対応
  • GitHub Copilot: コーディング支援ツールとしても統合

GitHub Copilotへの統合もモデルの発表とあわせてアナウンスされた。
日常的にコードを書く開発者が、Geminiの推論能力を開発環境から直接活用できるようになる見込み。
Pro・Pro+・Business・Enterpriseの各プランへ段階的にロールアウトされる予定で、非エンジニアはGeminiアプリから、エンジニアはCopilotから — それぞれの接点で3.1 Proを体験できるようになる。

4. AI業界の「推論競争」が加速

Gemini 3.1 Proの登場は、AI業界全体で「推論能力」が次の競争軸になっていることを象徴している。
OpenAIのo1シリーズやAnthropicのClaude Opusなど、各社が「考える力」で差別化を図る流れが鮮明に。

Googleは今後、Gemini 3.1シリーズのさらなる展開を予告しており、継続的な学習能力や長期的な計画立案をAIの次のフロンティアと位置づけている。
とはいえ、ユーザーが手の届く範囲で「より賢いAI」を使えるようになったことは間違いない。

まとめ

Gemini 3.1 Proは「より賢く、価格は同じ、使える場所が増えた」という三拍子揃ったアップデート。
Geminiアプリですぐに試せるので、まずは「複雑な質問」や「データ分析」を投げかけてみると、推論能力の向上を実感できるでしょう。
GitHub Copilotユーザーも、コーディング支援の精度向上をぜひ体感してみてほしい。

出典

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