Google、AIが公式ドキュメントを直接参照できる「Developer Knowledge API & MCP Server」を公開
Googleが「Developer Knowledge API」とそのMCPサーバーをパブリックプレビューとして公開しました。
AIコーディングアシスタントがGoogleの公式ドキュメントを高頻度で最新化されたソースから参照できる仕組みで、「古い情報をもとに誤ったコードが生成される」問題への対策になります。
なお、現在はパブリックプレビュー(試験公開)の段階。
何ができて、開発フローがどう変わるのか — ポイントを整理しました。
概要
Developer Knowledge APIは、Firebase、Android、Google Cloudなど複数のGoogleサービスの公式ドキュメントをMarkdown形式で検索・取得できるAPI。
MCP(外部ツールとAIをつなぐ共通接続方式)サーバーとして提供され、Claude CodeやCursorなどのAIコーディングツールから直接アクセス可能です。
ドキュメントは更新後24時間以内を目標に再インデックスされるため、比較的新しい仕様が反映されます。
詳細
1. AIコーディングの「情報鮮度」問題を解決
AIコーディングアシスタントが生成するコードは、学習データの時点で正しかった情報に基づいています。
しかしGoogleのサービスは頻繁にAPIが更新されるため、「AIが出力したコードが最新の仕様と合っていない」という問題がありました。
Developer Knowledge APIを使うと、AIがGoogleの公式ドキュメントを直接検索して最新の仕様を取得できます。
これにより、非推奨になったAPIの使用や、古いパラメータ指定といった「気づきにくいミス」が減少する見込みです。
2. 具体的にできること
APIには大きく2つの機能があります。
- ドキュメント検索(
documents.searchDocumentChunks)— キーワードに基づいて関連ドキュメントのチャンク(抜粋)を検索 - 全文取得(
documents.get/documents.batchGet)— 検索結果をもとにページ全文をMarkdown形式で取得
たとえば「Firebaseでプッシュ通知の最善の実装方法は?」と聞けば、AIが公式ドキュメントから該当箇所を引いて回答します。
「Cloud RunとCloud Functionsの違いは?」「Maps APIのエラー対処法は?」といった比較・トラブルシューティングにも活用できます。
3. セットアップ手順
利用を開始するには以下の手順が必要です。
- APIを有効化 — Google CloudプロジェクトでDeveloper Knowledge APIを有効にする
- APIキーを作成 — Google Cloud ConsoleのCredentialsページからAPIキーを発行
- MCPサーバーを有効化 — gcloud CLIでMCPサーバーを有効化(
gcloud beta services mcp enable developerknowledge.googleapis.com --project=PROJECT_ID) - AIツールに設定 — Claude CodeやGemini CLIなどのAIツール側でMCPサーバーの接続設定を追加
対応するGoogleサービスは、firebase.google.com、developer.android.com、docs.cloud.google.comなど。
今後、構造化コンテンツ対応やインデックス速度のさらなる向上も計画されているとのこと。
現時点では検索結果は英語のみ(パブリックプレビューの既知制限)という制約はあるものの、導入コストは低め。
Google系APIを日常的に扱うチームなら、試してみる価値はあるでしょう。