あなたのAI、どんな「憲法」で動いている? ── 5大AIの設計思想を解剖する
その他 2026年02月16日
#AI #Claude #ChatGPT #Grok #DeepSeek

あなたのAI、どんな「憲法」で動いている? ── 5大AIの設計思想を解剖する

AIが返す答えをそのまま受け入れていませんか?
実はその回答、開発企業が定めた「憲法」によってフィルタリングされた結果かもしれません。
シリコンバレーで活動するエンジニアが、5大AIの設計方針を原文から読み解いた動画が公開されています。

概要

この動画で解説されるのは、AIの出力品質を左右する最大の変数が「アライメント(価値観の調整)」にあるという視点です。
Claude、Gemini、ChatGPT、Grok、DeepSeekの5つのAIはそれぞれ異なる「憲法」を持ち、同じ質問でも返ってくる答えのトーンが大きく違います。
どのAIを選ぶかは、自分の思考をどの企業の価値観に預けるかという選択でもある――動画はそう問いかけています。

5大AIの設計思想まとめ

AI 開発元 核となる方針 タイプ 強み 注意点
Claude Anthropic 有益・誠実・無害 倫理重視型 長期的な信頼構築に最適 倫理的にグレーな相談は拒否される
Gemini Google 社会的に有益であれ 秩序重視型 事実に基づく網羅的な回答 革新的・過激な提案は抑えられやすい
ChatGPT OpenAI ユーザーの指示に従え(安全範囲内) バランス型 幅広い用途に対応 出力が最大公約数的になりやすい
Grok xAI たとえ不快でも真実を探究せよ 反骨型 タブーに切り込む議論に強い ブレーキが弱くリスクも伴う
DeepSeek DeepSeek 効率的に問題を解決せよ 功利主義型 指示に忠実で実装向き データセキュリティの懸念あり

詳細

1. 安全重視派 ── Claude・Gemini・ChatGPT

動画によると、Claudeの行動指針「Constitutional AI」には「最も有益で誠実で無害な回答を選択せよ」という原則があり、倫理的にグレーな相談には断固拒否する姿勢を取るとのこと。
Geminiは「社会的に有益であれ」を第一の原則に掲げ、Googleのエコシステムとの統合を重視。
事実に基づく最適解を出す一方、過激な提案は安全フィルターで抑えられやすい傾向があると語られています。
ChatGPTは「安全ポリシーに違反しない限りユーザーの指示に従え」というバランス型で、多くの人にとっての正解を探る調整がなされている。
意図的に尖ったペルソナを設定しない限り、出力が丸くなりやすいという位置づけです。

2. 異なるアプローチを取るGrokとDeepSeek

Grokについて動画では「たとえ不快でも真実を探究せよ」という設計思想が紹介されています。
過剰な安全フィルターを「思考の足枷」と見なし、Xのリアルタイムデータを取り込む設計。
タブーに切り込む議論には有用ですが、ブレーキが弱いリスクも併せて指摘されています。
一方のDeepSeekは「効率的に問題を解決せよ」を核とする功利主義的な設計。
ユーザーの指示に忠実に応える反面、データセキュリティ面での懸念があるため、機密情報の入力は避けるべきだと動画では警告しています。

3. 2026年に求められるのは「疑う力」

動画が導く結論はこうです。
AIの回答をそのまま企画書にしたりコードに実装したりするのは、思考を丸ごと外部委託しているのと同じだ、と。
今求められるのはプロンプトエンジニアリングではなく、クリティカルシンキング(批判的思考)だと説いています。
「なぜAIはそう答えたのか」「どの企業の方針がこの回答に影響しているのか」と常に問いかけること。
そして、一つのAIに依存せず複数を使い分ける――この視点を日々の業務に取り入れてみてはいかがでしょうか。

出典

各社の「憲法」「基本原則」原文

これらを読み解くことが、AI時代のリテラシーです。

  • Claude (Anthropic)Claude's Constitution: AIに人権宣言などの「良心」を埋め込む設計思想
  • Gemini (Google)Google AI Principles: 第1条に「Be socially beneficial」を掲げる最高法規
  • ChatGPT (OpenAI)Model Spec / Charter: ユーザーの指示よりも「安全」を優先する指揮命令系統
  • Grok (xAI)xAI Company Mission: 宇宙の理解を目指す企業ミッション
  • DeepSeekTerms of Use: 徹底した免責(AS IS)と実利主義を貫く規約